ソウルから釜山に移動する途中に、1泊だけ違う町に泊まってみたくて予約しました。ところが滞在してみて、全州が韓国の他のどの町よりも印象に残る素晴らしい土地だということが分かりました。移動時間の関係で、高速バスターミナルから宿に到着したのがチェックイン時刻を過ぎた午後10時半でしたが、宿のお母さんがタクシー運転手に丁寧に案内し、通りに出て待っていてくれました。日本語の話せるお母さんで、「疲れたでしょうから、今日はゆっくり眠ってね。明日の朝、観光の案内してあげますからね」と、まるで実家に帰った時のような安心感を与えてくださいました。
翌朝は良い天気。朝から新鮮な空気を吸いに、宿の周囲を散策しました。晩には気づかなかった、緑豊かな景色、清水の流れる川、歴史の趣のある韓屋造りの街並みが目の前に広がり、すっかり夢見心地になりました。韓服を着て観光しようと希望し、宿で紹介してもらったレンタル屋さんは、宿のすぐ目の前の韓屋の一室。好きな色のドレスを選び、ヘアーセットと着付け、小物もレンタルし、なんと3時間10,000ウォン!素敵な衣装に身を包み、ますます気分が盛り上がりました。
歴史建造物を巡りながら、一人では心細かったので、インドネシア留学生の女子旅グループに合流しました。みんなでいろんなポーズで写真を撮り合いっこしたり、有名な全州ビビンバを食べ、学生時代に戻ったような楽しい半日を過ごしました。
昼にはすぐ出発しなければならず、余りにも短くて心残りがありましたが、宿のお母さんが、「次は紅葉の季節もぜひ来てね。おススメしますよ。待っていますね」と話してくださり、また来ようと心に固く誓いました。宿ではフィリピンから来た同じ女性一人旅の女性と出会い、帰りの高速バスターミナルまでご一緒し、お茶しました。お互いもっと早く出会ってこの地で沢山一緒に過ごしたかったね、と、この女性とも名残り惜しみつつ別れました。
本当に本当に短い時間でしたが、全州の旅の余韻で現実の日々を過ごしています(笑)。また次に訪れることを楽しみに、仕事も頑張りたいと思います。宿のお母さん、またお会いしましょう!